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あれやこれやそれやどれや。何でも書こう。
by sunrizeasahi
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カテゴリ:書評( 14 )


『坂の上の雲』


司馬遼太郎著『坂の上の雲』
書評しようしようと思いながら、読み終わってからかれこれ3ヶ月くらいが過ぎた。

この小説は8巻にも及ぶ長編小説ということもあり、完読するのに大層時間がかかったけど、読み終わった時に得たものは達成感なんてもんじゃなかった。
得たものは言葉では何だか表現しにくい、けど何かアツク伝わってくるもの。
恐らくそれは精神論のようなもので、確固たる精神を持ち、その軸の下自分の行動を興し、そしてそれを生涯貫徹していくことの美学、みたいな。

何だか自分でも気持ち悪いほど、気障で堅苦しい表現を敢えて使ってこの本の書評を濁しているけど、そんだけこの本において登場する人物の考え方には、そう易い表現を用いることができないと感じている証拠だわ。


確かに自分は戦争を知らない世代である。
故に秋山好古による騎兵隊の戦いや、秋山真之が企図した日本海海戦におけるバルチック艦隊との決戦などは、自分の空想の世界でしかその現実を描くしかないのだけれど、著者の表現がその空想をよりリアリティに近づけさせるものであったので、存分に楽しめた。
特に東郷平八郎率いる聯合艦隊とバルチック艦隊がついに出くわす、まさにその時の描写は、あたかも自分が戦艦の上に立っているかのような錯覚を起こさせ、魅了される。まぁ爺ちゃんが海軍出身だってこともあるから、そもそも戦艦好きってのがあるのかも。


またこの本によって再度認識できた、世界における日本の劣勢具合。
今では考えられないくらい世界的地位も低く、軽く人種差別的な要素すら含まれていたのだから驚きが隠せなかった。
しかし、そんな弱小国家の一大危機を「臥薪嘗胆」のスローガンの下、駆け回る青年達の姿には感銘を受ける次第だった。
そして師団や船隊といったグループごとに存在するトップの指揮の執り方を事細やかに書かれていることから、トップに問われる要素とは何ぞやというものも、幾分かは読み取ることができる。経営者の方々がお勧めする本ランキング上位という評価にも納得の一冊であった。


今はこの時代より少し遡った『竜馬がゆく』を読み途中。
なるほどやはり本は素晴らしいと感じるここ最近。



最後に、聯合艦隊とバルチック艦隊が出くわした時、総司令官東郷平八郎が発した有名な言葉を書きたい。

「皇国の興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ」

この言葉だけでも、おぉ、と鼓舞するけれど、この時東郷平八郎が指令戦艦三笠に掲げたZ旗は、「Z=アルファベットの末尾」、つまり”後はない”という決戦の意思を表したものだとか。
うーん何ともかっこいい。
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by sunrizeasahi | 2005-12-07 22:48 | 書評

『エリザベスタウン』


久しぶりに映画を観た。
アブストラクトはこんな感じ。

職を失い、彼女にもふられ、かるくヤバイ主人公のドリューは、父の葬儀を行うために父の故郷に戻る。
その帰郷の飛行機の中で、あり得ないくらい積極的なスッチー:クレアと出会う。うん、ほんとあり得ないくらい積極的。
だって、自分が疲れたから近くのファーストクラスに移れだの、客が寝てるのに明かりを付けて私の話に付き合いなさい!みたいな・・・。やっぱジンガイは大胆だや。

まぁそんなクレアの大胆な行動が実り、二人の距離が縮まって、父の葬儀が無事に済んだ後は『アメリ』みたいな感じで話がトントーンと進んで行くかんG。


突っ込む所というか、日本人である自分としては、多少理解し難い文化に触れることができた映画だったーというのが率直な感想かね。
特にドリューが会社の仕事に失敗して、その損害を一人で押し付けられるんだけど、これは会社としての連帯責任じゃないのかねと思うと少々納得いかなかった。その時は。

けど帰りに読んだ本に、将来務める勤務先がそういった米流成果型報酬制度であるとさっそく知って、およよとなったのでアール。
はてさて、その制度が果たして肌に合うのか合わないのか。
5ヵ月半後に渡される初任給が今から楽しみ楽しみ。
さすがに初任給から給与額に差はなさそうだけど。
それで自分だけ上でも下でもテンションあがるなー!


だからそれまでいっぱい映画でも観よーっと。
はい、オチなーし。
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by sunrizeasahi | 2005-11-15 18:35 | 書評

若いっていいよね。



『ベルリン、僕らの革命』を拝見。
主人公達が自分たちと同じ年代ということもあって、結構見やすい内容。
また、主人公のヤンが高校の友達に激似で、その友達(?)のユールが女優の小雪に似ているもんだから、何だか不思議な感覚なわけです。

とまぁそんなことはさておき、内容としては、ヤン達は若いながらも確固たる問題意識を持ち、それをきちんと行動に移していることに対しては敬意は払うものの、若ければ何でもいいのかと思わされるものであった。

その典型的な例として、主人公ヤンが
「人の物を盗むのは、俺たちの理想ではない」
という理想を叫びながらも、親友の彼女と恋に落ち、結局恋愛の三角関係を成功に収めるわけさ。
これってなんだか自分が行った現実の行動と理想とが合致していないような気がしてならなかったな。
これも若さゆえのことなのか。。。


けど若いことで得するとゆーか、特権なんだなって感じたことが、アツイアツイ友情築けることなんだよね。
それがどんな形であろうと、アツイ友情で結ばれているヤンとピーターの姿に一瞬泣きそうになった。
この映画を見て、自分って友情もんにかなり弱いこともわかったし、今でしか築けない友情を大切にしようと思った。
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by sunrizeasahi | 2005-05-29 22:16 | 書評

『誰も知らない』




映画『誰も知らない』を観賞した。

話の出だしからかなり衝撃的な的な。
とある団地に引っ越して来る主人公の明(柳楽優弥)とその母(YOU)だけど、家に運ばれたスーツケースから飛び出してくるのは幼い子供2人。えーこんな狭いとこに人って入れるんだーと衝撃。


また、母親YOUの勝手っぷりに衝撃。
普通子供を残して一ヶ月も愛人とどっかいけるもんだろーかー。
いやいやんなことできるわけないだろと思いつつも、結局母親は帰ってこなくなっちゃうんだから、異議あーりの世界だった。

けど、母親がいなくなったその現実を長男明は受け止め、親が置いていったお金でもって子供4人を生計を立てる姿はまさに見習うべくものであった。家計簿に買い物、料理、勉強に妹達へのケア。まさに兄として、一家の主として鏡のような存在だった。
けど、やはり人間。しかも普通に考えたら中学1年生の言うなら男子。
そりゃゲームだってしたくなるだろうし、ちょっとした反抗期にもなるに決まってる。その繊細な心理状況を主演の柳楽優弥はうまーく演じていたよ。だからストーリーが見やすかったし、いろんなシーンも理解しやすかった。

うーんだが内容としては、悲しい物語だったのは間違いない。
自分は何の不自由もなくテレビが見れて、にんたかが食えて生きているわけだけど、この子供達は電機・ガスも止められ、満足な食事も摂取できず「生きている」ではなく「生き抜いている」姿が描かれているからね。
この映画を通して、自分の子供に対しては満足いく生活で生きさせてあげようと強く思った。やはり親が勝手な行動を取って、子供に満足をさせてあげられないのは親として失格だと自分は思うわけですよ。
この意志をこれからも持ち続ければ、親になっても子供に対する心遣いとかも平気だとは思うけど、実際おれがどんな親になるのかなんて将来のことなわけだから、誰も知らない。

そう、この映画の子供達がその後どうなったのかと同じでね。
さて、どうなるやら。
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by sunrizeasahi | 2005-05-15 22:06 | 書評

アイデン&ティティ



バンドブームが過ぎ去った時勢に対して、ロックとは何か、何のために歌うのかといったことに、真正面からぶつかってくバンドの姿を追った映画。
出演者が峯田和伸に中村獅童だけでなく、超脇役で浅野忠信が出てきたりと、かなりの豪華メンバー。そして脚本がクドカンということもあって、個人的には見やすい映画だった。



バンドブーム。
その第二期らへんが、ちょうど自分が小・中学生の頃だったのかな。
ユニコーン、ブルーハーツ、X JAPAN、THE YELLOW MONKEY、LUNA SEAなどなど。
あの頃はかなり盛り上がっていたのに、変なKファミリーなんかが出てくるから、バンドがめっきり影に隠れてしまっていた感が否めない。

今も銀杏BOYZやELLE GARDEN、B-DASH、サンボマスター、10-FEETと、バンドが徐々に光を浴びだしているのを見ると、第三期、もしかしたら四期ぐらいのバンドブームになりつつあるのかとも感じるけど、実際音楽界を引っ張っているのは、新たにメンバーを加えて騒いでいるロリコングループであったり、ジャニーズ上がりの源義経であったりと、もはや話題性だけで切盛りしているやつらなんだよね。
何でこんな方達が売れる=指示されているのかがワタシワカリマセン。

周りが好きだから自分も好きみたいな、こんな浅はかな理由で指示しているのであったら、そんなのアイデンティティがないと同じですよね。
恐らくこの映画では、あなたは本当にその音楽が好きなんですか?という問いを投げかけ、そしてそこから自分の好きなものを感じろ、自分の好きなことをしろ、自分を持て、と教えてくれたんですね。
峯田最高。

この映画を観てますます夏のフェス行きたい願望がうずうずしてきたわけであります。
うずうず。
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by sunrizeasahi | 2005-05-06 11:59 | 書評

アイリッシュ、アイワー


『アンジェラの灰』 
 
 最近映画観たい病がだいぶ進行してきたもんだから、予ねてから観たかったこの一作を観ることにした。


 酒に溺れる父の元で強く育つ息子の成長期を描いた作。



 主人公フランクが育つその成長期の中、開始30分程で兄弟が3人亡くなってしまう時代背景と家庭環境。おれにはたぶんわからない状況だし、正直わかりたくはない環境であった。けど、人種差別とか貧困とか、受けたことないから目をつぶっているだけで、理解しなくてはならない事実だよね。

 
 ストーリーは進み、主人公フランクは青年となり、酒を覚える。その酔い方はまさに父と一緒。なんだか自分と我が父を見ているかのようであった。蛙の子は蛙。
 まぁあんなに一人で酔って大声で歌いながら帰ったりはしないけどね。それに、国からの補助金全部を酒に注ぎ込んだり、息子の棺桶の上に酒は置けないよねやっぱ。時代とか国の文化の違いだとは思いたいけど、倫理はあるよ倫理は。


 話は終盤に差し掛かり、フランクも一人の大人として世に出る。そして彼は仕事で稼いだお金を貯めてアメリカに行く夢も近づけていくんだけど、けど、けど、母親に手を出すことは人間としてよくないよ。彼が母親を叩くシーンがあるんだけど、叩いた瞬間何故か俺が泣いたよ。何故かその瞬間だけ、反抗期の頃の自分と重ねて種。

 成長と家族の絆を一人の息子の視点から描かれることによって、より観やすくなってるこの作品。中々なもんだね。お勧めです。


 そーいえばエレキコミックの谷井(もじゃもじゃ頭)ってクレスポに似てるね。
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by sunrizeasahi | 2005-03-04 02:53 | 書評

馳星周著『ダーク・ムーン』



 カナダ、ヴァンクーバーを舞台に、金とヘロインが飛び交う裏社会を駆け抜ける三人の男達の宿命を描いた本。
 これを書いた馳氏も「私の新たな方向性を指し示すべく書かれた。これまでの私の作品の中でも、もっとも力が籠もっている。」と書見しているほどの本だ。


 何が素晴らしいって、その内容と章立てのギャップだ。
 内容は裏社会を描いているだけあって、自分にとってはどうしてもわからない倫理観や価値観みたいなものがあるわけだが、三人の男達の行動を一人一人追いながら、きちんとストーリーが展開されていくので、誰が読んでもわかりやすい。まさに、内容からは想像もできないほどの緻密に計算されたストーリー展開だ。

 だがありえないシーンもやはりあった。人の小指を平気で切るし、自分の弟なのかもしれない人を警官が殺すし、違う警官は仲間の警官を殺すし、はたまた違う警官は同僚の警官を犯すし。。。本の終焉の方では「全てが全てとち狂っている」っていう単語ばかりがでるくらい、内容も過激で読んでるこっちまでとち狂いそうになるよ。
ウキャキャキャキャ。


 そういえば現実問題でとち狂ってるって言ったら、某ダンスユニットのメンバーが飲酒運転どころか泡盛運転で泥酔して捕まったよね。芸能人と言えどもやはり人の子か。リアルにこっちの人間の仲間入りですな。
ウキャキャキャキャ。
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by sunrizeasahi | 2005-02-21 23:01 | 書評

イングリッシュ・ペイシェント


人は必ず死ぬ。

 不意な死。
 幸せな死。
 自分で場所を選べる死。
 愛する人と共に歩む死。

 俺たちが住んでいる今の物騒な世の中では、事故や他殺などで不意に死ぬことがある。けれど、戦争の時代なんかに比べるとそんな不幸な死はきっと少ないだろう。

 この映画で「死」についてすごい考えさせられた。
 そして小学生の時の友達の不意な死について思い出さされた。

 誰だって不幸な死はしたくない。けれど戦争の時代では何が起こるかわからない。ついさっき話していた友が地雷を踏んで亡くなる。祝って飲んでいる最中に爆弾が起爆する。こんな不意な事故が起こった時、誰に責任を押し付ければいいんだろう。

 おれは自分を責めた。あの時おれが話しかけていればあいつは生きていたって。けど悔やんでも悔やみきれない思い。脳裏に焼きついているあの光景。
この映画を見て、またあの頃の後悔の念がぶり返してきた。

 自転車で出かけていく友に大声で話しかけていたら、彼も今頃21歳になって人生を楽しんでいたんだろうなって。そしたら一杯飲みに行って、一緒に楽しい時間を共有できたんだなって。

 俺の中で「死」と後悔は隣り合わせになっている。誰かが死んだら悲しむ人の中には必ず後悔している人もいる。彼の「死」で俺は悲しんだ。だがそれ以上に俺は自分の過去の行動へ後悔した。
 けど、もうこれ以上自分の行動に後悔なんてしたくはない。だから俺は一生懸命生きるんだ。

彼の分まで生きるんだ。
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by sunrizeasahi | 2005-02-16 14:10 | 書評

きみよむ

 
 今日から公開の『君に読む物語』を観てきた。
 アリーに一目惚れしたノアと、そのノアに初恋のアリーの純愛を描いたこのストーリー。一目惚れと初恋ってゆーのがここまでうまくいくこともあるんだね。昔日吉の駅で一目惚れに近い感覚に陥ったことはあったけど、結局バスに乗ってどっか行っちゃったしな。あの人は一体誰だったんだろー。

 とゆーかこの映画はとりあえずキスをしまくってたという印象が強い。アイスクリームを食べさせようとする代わりにチュー。ケンカをしててもその途中でブチュー。友達ともチュッ。っておいおい。やっぱすごいな外人は。この感覚はたぶんわかることはできなそうだわ。つか、小さい頃から思うけど、俳優も女優も役とは割り切っているとしても、こんだけキスキスして何か特別な感情を持たないもんなのかな。もし友達とベッドシーンとかキスシーンがある役になったとしたら気まずいか、吹き出すね。とゆーわけでおれは俳優にはなれない。はい、俳優の可能性は消ーえた。

 まぁこのストーリー、純愛ものなのは間違いないけど、結末が途中でみえてしまった。残念っ!
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by sunrizeasahi | 2005-02-05 20:10 | 書評

『パイロットフィッシュ』


 「人は、一度巡りあった人と、二度と別れることはできない。なぜなら人間には記憶という能力があり、そして否が応でも記憶とともに現在を生きているからである。」

 なんとも意味深であり奥深い文頭から始まるこの作品。内容も実に濃かった。
 主人公・山崎はエロ本を編集する出版社に務めるサラリーマン。そんな彼に19年ぶりに元彼女・由希子から一本の電話がやってくる。用件は他愛もなかった。だが二人には内容なんてものはどうでもよかった。ケーブルでつながれた空間を共有しているだけで二人は満たされていた。

 楽しかった日々。知人の事故死。消すことのできない過ち。そんな記憶が二人の脳裏に甦ってきた。そんな記憶を振り返る過去と、現実がうまい具合にリンクさせながらストーリーは展開されていく。さすが新人賞受賞作だけあるね。読みやすいし、おもしろい。中でも感銘を受けたのが山崎が由希子へ言った言葉。

「君がたとえ僕の前からいなくなったとしても二人で過ごしていた日々の記憶はの残る。その記憶が僕の中にある限り、僕はその記憶の君から影響を与える続けられることになる。」

 素直にいい言葉だと思った。おれは出会いがある限り、別れがあると思っていた。けどそうじゃないんだな。おれも忘れられない記憶があるし、その記憶によって影響を受けている面がある。出会いがあるから別れがあるんじゃなくて、人に記憶がある限り別れはないんだな。
 青春小説によって価値観が広がった、そんな気がする。
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by sunrizeasahi | 2005-01-22 14:27 | 書評